15分文学@AKAI

今考えてることと、15分で書いた文章を時時載せてます、それからあとは心の声だだもれ日記

俵万智さんとメイクアメリカグレートアゲイン

ハロー!お久しぶりすぎます。アカイです。


トランプ大統領が次々に革命的な決断を(悪い意味でね)下していく毎日、


彼の名前をYahoo!ニュースでもBBCでも、見ない日はありませんな。


見たいわけではないんだけどね。皮肉。



そんな彼に関する言葉の一つ


「Make America Great again(メイクアメリカグレードアゲイン)」


これがどーにもこーにも頭をぐるぐるぐるっぐる回ってしょーがない!


誰かになんとかしてほしいレベル。



ぐるぐるぐる。



でも、そうやってこのことばを何度も何度も思っているうちに、なんだかむしろいいリズムに思えてきたから不思議。



メイクアメリカ  グレートアゲイン



まあでも、よく考えたら7・7の音。


要は日本人馴染みの短歌の下の句の音数。


こんな風に気になるのもしょーがないかー。



そんなこんなしてるうちに、脳内で突然、コラボが始まった。


ラブストーリーくらい、突然だった。


しかも大好きな俵万智さんの短歌との合体。


さあ行きましょう、勝手にしょータイム。


日米首脳短歌対談。



以下、トランプ(USA代表)と俵万智(日本代表)のコラボ作品。



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その1

「この味がいいね」と君が言ったからメイクアメリカグレードアゲイン



彼を思って作った手料理。特に手作りドレッシングをかけたサラダは力作。


ライムを5個も搾ったのよ。ちゃんと、手で」


私がそう言うと彼は、すぐに指ですくってペロッと舐めた後、「いいね」なんて微笑む。


それだけで心底幸せな気持ちになった。


このソース、常備できるの?すごく好きな味だけど」


そんなこと言われたら、すぐ取り掛かってしまう。

でも、一つ問題が。

ライムって常にあるものじゃないこと。


彼のために用意したくても、ライムがないならしょうがない。


どこの国なら一年中ライムが手に入るのかしら?」


そう聞いた私にグーグル先生は、


「メキシコだね」


そう答えた。



主な原産国メキシコでは、通年を通してライムが育っているから」


と、知恵袋先輩も言う。


「グレートね」私はつぶやく。


そしてそのライムを世界で一番輸入しているのは、アメリカだった。


「あらら。壁なんてできちゃったら、需要と供給に支障がでないかしら?サワーな結果にならなきゃいいけど。」


そんなことを思いつつ、私は楽天のショッピングカートの中の決算ボタンを押す。


私が頼んだメキシコ産のライムが届くのは、明後日の15時ごろらしい。


楽天だってかなりグレートだ。



その2

私にも秘密はあると思う午後メイクアメリカグレードアゲイン



朝一番にトイレであった同僚の咲ちゃんに、



「あのね、私今社内恋愛してるの。相手?絶対に秘密にしてよ!営業の、蓮さん。そう、あの蓮さんよ!でも、みんなには秘密なの、だってあの人、フィアンセがいるから〜!」



ああ秘密があるって辛いわ~!


なんてのたまいながら出て行った彼女の背中に向かって、 


私だって秘密の一つや二つくらいあるわよ!…そうよ、あるわよ」



なんて思いながら、


「給湯室にずっと置きっ放しにされてたマイセンのカップ、黙って持ち帰ったことも秘密になるかな」


私はそんなことを考えている。


テレビではどこかのグレートなManが、当たり前のようにウソをついていた。


「そうよ、彼にだって秘密はあるわよ。なんせalternative factsなんて言ってるんだから。そんなこと言ったら私だって、蓮さんのフィアンセは実は私でした!なんてもう一つの事実作っちゃうわ。ま、そんな嘘言いつづけたところで、私もアメリカもグレートにになれるかは、はなはだ疑問だけど」



私はそんな風に悶々しつつ、


「息抜きにトランプしません?昼休みだし」


なんて隣の杉本くんの誘いに、頷いている。



その3

贈られしシャネルの石鹸泡立ててメイクアメリカグレードアゲイン


「やだ、何もいらないって言ったのに。この年になると誕生日なんて、逆に苦痛なのよ」


電話口でそうは言うものの、プレゼントというものは、いくつになってもらっても、嬉しい。


シャネルなんて、若い頃なら高級ブランドということに心が躍ったかもしれない。



でも年を重ねた今は、シャネルがどうこうということではなく、石鹸を送ってくるという行為が、


あなたとセックスしたいから洗って待っててよ」


と言われているみたいでときめく。


そして自分が今ときめいた、という事実に驚く。

ふふふ私もまだ女でいたいのね、と。


石鹸なんて下心が見え透いてる、と昔なら思ったけれど。


今は素直に、欲望の対象に見られているということに興奮する。


アメリカから届いた石鹸。


めちゃくちゃに泡を立てて、洗って待っててやろうじゃないの。


そうやって私が泡立てたバブルが再びはじける時、私たちはどうなるのかしら。


なんにせよ、私がもう一度若くなることはないし、ボディコンももう着れない。


流行りは時代が流れたらもう一度回ってくるみたいだけど、一度衰えたものが再び素晴らしく輝くのは難しい。


それでも輝いていたいから、人はバブルを作りたがるし、それを支持したがるのかもしれないわね。


そう考えたら、政治も金融もセックスも、大差ない。


そんなことを思いながら、バスタブにお湯を溜めて、


彼女の指が私を這うのを想像して、桃色な吐息を一つ。



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ああ・・・。

素敵な短歌を無駄遣いしてしまった・・・・。


妄想癖を刺激される雨の日曜日。




大好きな俵万智さんの原文はこちらからどうぞ。


http://gtpweb.net/twr/sakuhin.htm